大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(あ)681 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山本仁の上告趣意一について。

所論は、自転車競技法一八条二号の処罰規定は、憲法二五条二項に違反するもの

であるから、これに基づき処罰することは違憲であると主張する。

しかし、憲法二五条二項の法意は、国がすべての生活部面について社会福祉、社

会保障等の向上及び増進のための公共的配慮をなすべき責務のあることを宣言した

にとどまり、個々の国民に対し、これに対応して具体的、現実的な権利を有するこ

とを認めたものと解すべきではなく、また、国が犯罪者に対し刑罰を定めその適用

に関する規定を立法するについて制限を加えたものと解すべきでないことも、いず

れも当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第二〇五号同年九月二九日大法廷判決、集

二巻一〇号一二三五頁、昭和二二年(れ)第一〇五号同二三年四月七日大法廷判決、

集二巻四号二九八頁、昭和二五年(あ)第二二八号同年七月一九日大法廷判決、集

四巻八号一四八八頁各参照)の趣旨に徴して明らかである。

されば、所論自転車競技法一八条二号の規定が憲法二五条二項に違反するから無

効である旨の主張の採ることを得ないことは、右判例の趣旨に照して明らかである。

同二について。

所論は、単なる法令違反と量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三六年五月二六日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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